論文紹介_系統解析

トウガラシ属では、種の分類の基準の議論が行われている。これまでの経緯が簡単にまとめられていたので、ざっくり紹介します。

Walsh, Brian M., and Sara B. Hoot.

“Phylogenetic relationships of Capsicum (Solanaceae) using DNA sequences from two noncoding regions: the chloroplast atpB-rbcL spacer region and nuclear waxy introns.”

International Journal of Plant Sciences 162.6 (2001): 1409-1418.

分類の基準は主に、形態的特徴(果形、色、着果の向き、辛味)など。当初、トウガラシの分類は100種から2種程度と、植物学者によって意見が分かれていました。

1980年前後のアイソザイム解析では、花の色と関連がある結果となり、有効な系統分類方法となりました(図)。しかし、調査された種が少ない、花の色と関係ない結果がでることもあり、問題が生じています。

種の関係を解析するために、ハイブリッド解析が長年(1948-)行われてきました(図)。形態的特徴の数値比較や細胞遺伝学的解析も実施されています。特に、細胞遺伝学的解析では、C.annuum Complex(C.annuum, frutescens, chinense)やC.eximium Complex (C. eximium, C.cardenasii)の密接なグループを報告することができています。これらの結果は、ハイブリッド解析とも一致しています。

本論文では、葉緑体ゲノムのatpB-rbcLのスペーサー領域と核ゲノムのwaxy遺伝子を使用して、系統解析を実施しています。

Fig3の結果、今までに報告されている、密接なグループを支持し、アイソザイム解析とハイブリッド解析とほぼ一致し、系統分類の基準となり得ることが分かりました。

kum
大学院生。研究対象はトウガラシ。 トウガラシの知見を記します。 その他活動も広報いたします。

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